活用事例
2023-08-10

徹底的な経理DXが「士業のキャリアを解放する」

「士業のキャリアを解放する」をミッションに、経理DXを推進するはてなベース株式会社では、自社に蓄積した経理DXのナレッジをビジネスとして展開する構想を描いている。

徹底的な経理DXが「士業のキャリアを解放する」

はてなベース株式会社

はてなベース株式会社は「経理DX」に特化したバックオフィスのコンサルティングを展開。

中でも特徴的なのが、経理DXに徹底的にこだわった事業運営スタイル。中小企業向けに事業を展開する同社は会計サービスのfreeeを基軸にした一気通貫の経理のDX化サービスを顧客に提供している。

PwCあらた有限責任監査法人出身の代表取締役の世戸口さんは営業から経理DXの実務もこなしているが、「士業のキャリアを解放する」をミッションに会社を運営。

今回はそんな世戸口さんにManualForceを利用して目指していることを伺いました。

はてなベース株式会社

-世戸口さん、京都のIVS※ではありがとうございました。Twitterも投稿いただきまして、大変嬉しい限りです。

※IVS:2023年6月末に京都で開催されたスタートアップ向けのイベント。のべ1万人が参加。ManualForceはIVSにスポンサーとしてブース出展

世戸口さん:
こちらこそありがとうございました。いえいえ、勝手に投稿しちゃいました。


-さて、まずははてなベース株式会社でのテーマとなる「経理DX」とは一体何かというところについてお伺いできますでしょうか?

世戸口さん:
弊社では経理のフローを、発注系、売上入金系、勤怠系、請求書系という主に4種で実施されると整理しています。各フローから仕分けに落とし込み、それらが取引データとなり、税理士や会計士が監査し、最終的に会計分析に役立てていくという流れがあります。これらの業務フローを実施していく上では、国内では様々なバーティカルSaaSが乱立しています。例えば、Bill Oneやバクラクや弥生会計など。これをfreeeを基軸にして全てを設計しましょうというものが、はてなベースとしての経理DXの提案になります。

はてなベース株式会社サービス説明資料引用

また、経理DXは4種類のサービスラインナップで提供しています。「調べる経理」、「育てる経理」、「付き添う経理」、「任せる経理」。これら4種でそれぞれ支援の範囲が異なるのですが、基本的には「育てる経理」から顧問のような形でご支援させていただき、「付き添う経理」では経理DXの一部構築を担う形でご支援させていただいています。

はてなベース株式会社サービス説明資料引用

-国内の経理周辺のバーティカルSaaSは本当に数が多い印象がありますね。中小企業こそ業務フロー毎に異なるSaaSを運用するのは運用負荷が相当高くなりますよね。それをシンプルに設計して取扱いしやすくというのは顧客側としては非常にわかりやすいですね。

世戸口さん:
そうなんです、freeeの請求書機能、発注販売管理機能、申告機能、管理会計機能。これらの機能を利用して経理DXを構築できるので、再現性も高いと考えています。また、Notion、Slack、スプレッドシートを組み合わせて提案することで、会計の見える化までを支援しています。

また、freeeは私たちがターゲットとする中小企業の方々の中で最もシェアが大きく、基本機能も優れておりAPI連携が豊富なところが採用の理由になっています。あとは、私自身がfreeeのビジョンに共感していることもあります。今は中小企業を中心に展開をしていますが、今後対応範囲を拡大し、上場企業向けのERPとして進化していくと言っているところもあるので、私たちもその流れに乗ろうと思っています。

大事にしていることとして、私たちは紙というものは絶対に許容しない形をとっています。必ずクラウド会計freeeを介在させDXを徹底的に行うことに重きを置いています。

│士業のキャリアを解放する

-はてなベース株式会社がDXを重視する理由はなんでしょうか?

世戸口さん:
DXを重視する理由は2つありまして、1つ目はどのクライアントに対しても徹底的に再現性のあるコンサルティングを効率的に行うため。そして2つ目は教育の観点です。「士業のキャリアを解放する」これは会社のミッションなのですが、実際のところ紙の申告書でも業務は完遂はできます。ただ、ITを介在させない紙ベースでの業務には学びが極端に少ないと考えています。紙のままでは業務の効率化もできませんし、1+1=2の世界でしかありません。掛け算ができるのがITのいいところだと考えています。弊社ではインターン生を抱えていますが、ITを活用した効率化を徹底すると、彼らは自走してより効率的な方法を考え、学びとして吸収することができるようになります。結果として、士業としての幅をITを軸に広げキャリアの解放につなげる場になっていくと期待しています。

-とても素敵なミッションですね。そのミッションに共感して入社される方も多いんじゃないでしょうか?

世戸口さん:
これは手前味噌ですが、CPA Jobsという会計関連の大きな求人媒体で、多くの方に関心を寄せていただいておりまして、非常に多くのご応募を頂いております。

-ビジョンを徹底して業務を遂行されて、それが採用まで結びついているというのは本当に素晴らしいですね。

│ManualForceを利用して狙うこと

-ここまではてなベース株式会社としての経理DXやミッションについてお伺いしましたが、ManualForceを利用して経理DXの先に何を目指されているのかというところを、お聞かせいただけますでしょうか?

世戸口さん:
バックオフィスのトータルコーディネートの設計マニュアルを作り切り、独立したての会計士や税理士事務所に教材として販売したいと考えています。バックオフィスのコンサルティング業務を担う事業社に向けて、はてなベース株式会社が実務を通して1年半かけて蓄積したマニュアルを販売、または、それを用いた教育を行うという事業を展開したいと考えています。ゆくゆくは完璧なマニュアルが必要になってきます。これを見越してManualForceを利用していきたいと考えています。

特にfreeeの操作方法のマニュアルを作成していく上で、バリューを大きく発揮していくと思います。独立した会計士や税理士は監査や税務を中心に実施してきているので、クラウド会計が使いきれないんですよね。そこに対して、価値を提供していきたいと考えています。

-バックオフィス系全般となると、会計領域意外の部分でもチャレンジしていくような形になっていくのでしょうか?

世戸口さん:
はい、今後は会計freeeとAPI連携できるツールは一通り操作して試していこうと思っています。SmartHR、ジョブカンなどバックオフィス系全てを対象に考えています。つまり、バックオフィスをfreeeで全て繋ぎこむ形が理想形です。

今後、地方の中小企業向けにfreeeの研修を予定しているのですが、マニュアルの販売も狙っているので、これから大量に作っていくと思います。

-ManualForceが世戸口さんのビジネスに直結していくことを楽しみにしています!

続いて、ManualForceに今後期待することを教えてください。

世戸口さん:
音声データも取り込めるといいなと思いました。というのも、会計ソフトはやはり特殊で複雑な操作が多いので、ブラウザで操作をしつつ、自分が声で話しながら記録することで、音声データを元に、出力されたマニュアルの精度が上がったりすると、ものすごくよいなと思いました。

-ありがとうございます。是非実現していきたいと思います。私たちとしても音声等のデータを利用したチャレンジができることを楽しみにしています。

最後に、ManualForceの利用を検討している人にメッセージをお願いいたします!

世戸口さん:

事業の拡大に伴う従業員のマネジメントが必要な企業が対象になっていくと思いますが、マネージャー層がメンバーに対してインストラクションをする時にマニュアル化の手間を圧倒的に省けます。これはメンバーマネジメントのコスト全体の削減につながっていくと思うので是非活用することをおすすめします。

-引き続きManualForceがご支援できるよう改善を進めて参ります。貴重なお話をありがとうございました!

※掲載内容は取材当時のものです。